言葉の花火2015|竹林館

波の音と闘う夜、天の川に触れたくなった。

真っ暗闇の中の、波の音。 私は人間だから 向き合わなければと思い あれから何時間も外にいる。 日常に戻れば どんなことでも 闘うことは避けられない、 そんな毎日ばかりだから。 見上げたら、星。 天の川と満天に瞬く星を 真っ先に貴方に伝えたくて。

なみだポケット

なみだがでそうだったので オムライスをつくってたべた 「ケンタロウの元気ごはん」にのっているオムライス わたしのだいすきなオムライス きょうもおいしかった やっぱりなみだがでた

風使い

流れる雲の隙間に あなたの姿をみた わたしはその光景がとても眩しくて もうどうしようもなくなってしまって 耐えきれず足もとに目をやると 一粒の大きなしずくがこぼれおちた それはかなしみなのか憧れなのか または幻想なのか 夜になった今もわからないま…

西陽

8月20日。はれ。 光と影の境目には かならず虹が存在する 壁に映しだされた障子の模様 西陽は今日の悲哀をまとっていた

緑色した稲に教わりたいこと

8月19日。はれ。 自分のことを どこまで他人にさらせばいいのか 線引きがむずかしい 流れる雲や まわり続ける惑星 まだ緑色をした稲たちに 教わりたい 教わりたい ひとつの稲は何も言わず ただそこに存在していて まわりの稲との協調性をはかり 上手に距離感…

涙を浮かべた自然たち

8月18日。はれ。 空を見て 土を触る 葉を撫でて 水に触れる 私たちの生きる世界は 人を傷つけ 殺し合う この世界というものが まるで底なし沼のようものであったとしても 這い上がることもできなくて 一粒の明かりさえ見えない渦の中にいたとしても 空は流れ…

雲の中のオーケストラ

雲の中のオーケストラは 今日のはじまりを知らせる音楽隊 下界のみんなに朝の合図の知らせる係 午前5時30分 リハーサルははじまっていて トランペットとトロンボーン 大きな音で朝を知らせた ところが今日は曇り空 演奏家たちはあきらめ顔で 「今日はわたし…

一日一詩 2014-07-05

わたしのあいするひとたちはきょうもはるかくものうえそらにぽつかりあながあいたちきゅうというなのほしくらいぽっかりあいたそらのしたあなだらけえのほしのほしほしのほしのかせんのじきでだいのじをしてねっころがったそこにあるものみえるものみどりの…

一日一詩 2014-06-24

すると燕は旋回し 上空に譜面を描いた 言葉はいつか分解するだろう 季節を忘れた雹のように SmaSurf Quick Search

一日一詩 2014-06-18

目的地はない でも また明日会おうと夕暮れ時の太陽と約束をしたから まず 東シナ海を泳いで上海へ そのあと四川料理を目指して30日ほど歩いた バックパックはもうパンパン ネパールに寄って 吉田ヒロの一発ギャグを全身で表現し 自己満足をしてから また北…

一日一詩 2014-06-16

目覚めの直前 その瞬間に起こる 心の動き はじまる予感 意識の動きはじめる予感 瞼の裏で感じる 太陽の 色 まだ目を閉じた ママの 状態 いよいよ 開ける 瞬間 景色は 夜空の 色 目の前は ボンヤリ 霞がかかる 乳白 色 胎内から 世界への 幕 胎盤のような 膜 …

一日一詩 2014-06-12

「雨」 雨には おもいやりのある雨と 自己中心的な雨がいる やさしい雨は人びとに歓迎され 自己中心的な雨は人びとに敬遠されている 「地球はまるいから逃げるのが大変ね」 とわたしが言うと 「そうだよ、すぐに追いつかれちゃう もう逃げ場所がなくなりそう…

一日一詩 2014-06-11

整列 背筋をピンと伸ばして記念撮影をする軸索たち 行儀の良い子 ハメを外す子 SmaSurf Quick Search

一日一詩 2014-06-10

三日坊主に怯えて 今日は今日を歩いた 集中豪雨 それは 雨の私情

一日一詩 2014-06-09

犬の白い毛 黒い毛サブリミナル効果のあるCD断食の本野菜ジュースが入ったコップ蒼い花瓶と白い花目に映る 瞬間のほんの一部分SmaSurf Quick Search

一日一詩 2014-06-08

秒針の動きは いつかのだれかの想い 満点に広がる星空から流れ落ちた 涙 秒針は雫をひろいあげ 定期的なリズムに乗せて動いている 擦り硝子の向こう側で いま世界がはじまった 若い青年の歌声はシャーベット ああ屈託の無い笑顔からポンジュース 秒針の上で…

一日一詩 2014-06-07  (2)

空と雲の境目はわかりにくい風が強い日はとても忙しそうで気の毒になるそれでいいんだとあきらめ顔で空と雲が笑っている

一日一詩 2014-06-07 (1)

カーテンのすきまこぼれる ひかりこれからはじまるいちにちをのぞきこんでみる