アイ ライク マイ ノウミソサン


てのひらの上で雪が合図をした日
わたしはわたしのノウミソを覗いてみたいとおもった
ペンチとドライバーを自由自在に両手にもって勢いよく

生まれ持ったわたしのノウミソはわたしそのものではなく
わたしではない誰かが覗くそれは表面上のわたしでしかない

太陽の光が強すぎたのか
コロコロ転げテクテク歩きだした
追いつかないココロは水面で泳ぎ
バシャバシャ鳴ってはしゃいでる

このくそどうしようもないノウミソを
わたしでしかないわたしの精一杯で愛してあげよう
両手に持ったペンチとドライバー
ボルトを少し緩ませた

複雑すぎる線路と導線
電柱とみかん
細胞と細胞

インディアン嘘つなかい
遺伝子だって嘘つかない

アイ ドント ライク ノウミサンより
アイ ライク マイ ノウミソサン

土壌の生命は愛する人の生命であり
生命の土壌は愛する土壌の恩返しである

陽射しが強い冬の日に
月の満ち欠けと会話した