風使い

流れる雲の隙間に あなたの姿をみた

わたしはその光景がとても眩しくて もうどうしようもなくなってしまって 耐えきれず足もとに目をやると 一粒の大きなしずくがこぼれおちた

それはかなしみなのか憧れなのか または幻想なのか

夜になった今もわからないままだ

あなたはまだあの雲の中にいる

風を連れて夜の街を歩く後ろ姿が すこしだけみえたような気がした